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アインシュタインの重力場方程式(1915〜1918年)

 私のようなアマチュアが一般相対性理論を理解する最終目標は、Einsteinが “重力場方程式” を導いた過程を理解することだと思っています。

1.導入

 Einsteinは1912年のGrossmannとの共同研究以来、3年間にわたって模索を続けていたのですが、最終的に1915年秋の4つの論文で、その事を成し遂げたと言われています。
 一般には、Einsteinが1916年に書いた総説的論文 “Grundlage der allgemeinen Rela¨tivitatstheorie”.Annalen der Physik, ser. 4, vol. 49, pp.769-822, 1916年(これは 64ページの単行本として Leipzig, Barth. からも出版された。)が有名です。これは共立出版社「アインシュタイン選集2」の[A3]として、あるいは共立出版社「現代数学の系譜10 リーマン幾何学とその応用」(1971年刊)の第3論文として翻訳版があります。当HPでもアインシュタイン著「一般相対性理論の基礎」(1916年)としてその詳細を紹介していますので、すでにご覧になっていると思います。

 しかし、我々の様なアマチュアがこれを読んでも理解するのは極めて難しい。実際、重力場方程式を導く事ついては、その大略(梗概)しか述べられておらず極めて難解です。おそらく、上記総説論文よりも Einstein が最終的な方程式に到達したと言われている前述の4論文を学ぶ方が解りやすいのではないかと推察されます。

 幸いなことに、その4論文の翻訳版が、1923年(大正12年)に発刊された改造社「アインスタイン全集 第U巻」に収録されています。下記のものがそれです。
 ( )内に記されているURLはプリンストン大学のアーカイブスの原本と英訳版のURLです

  1. “一般相対性理論について” 11/4の集まり、11/11出版
    “Zur allgemeinen Relativita¨tstheorie.” Preussische Akademie der Wissenschaften, Sitzungsberichte, pt. 2. p778〜786. 1915年
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/243)
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/110)
    https://www.biodiversitylibrary.org/item/92536#page/870/mode/1up のp799〜
  2. “補講” 11/11の集まり、11/18出版
    “Nachtrag.” Preussische Akademie der Wissenschaften, Sitzungsberichte, pt. 2. p799〜801. 1915年
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/254)
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/120)
    https://www.biodiversitylibrary.org/item/92536#page/871/mode/1up のp799〜
  3. “一般相対性理論からの水星近日点運動の説明” 11/18の集まり、11/25出版
    “Erklarung der Perihelbewegung des Merkur aus der allgemienen Rlativita¨tstheorie.” Preussische Akademie der Wissenschaften, Sitzungsberichte, pt. 2. p831〜839. 1915年
    (共立出版社「アインシュタイン選集2」[A4]の翻訳版もあります。本稿はこちらを引用しています。)
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/262)
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/124)
    https://www.biodiversitylibrary.org/item/92536#page/904/mode/1up のp831〜
  4. “万有引力の場の方程式” 11/25の集まり、12/2出版
    “Feldgleichungen der Gravitation.” Preussische Akademie der Wissenschaften, Sitzungsberichte, pt. 2. p844〜847. 1915年
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/273)
    (https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/129)
    (https://en.wikisource.org/wiki/Translation:The_Field_Equations_of_Gravitation)
    https://www.biodiversitylibrary.org/item/92536#page/920/mode/1up のp844〜

 しかし、私のような未熟者には、これらの翻訳版を読んでも良く理解できません。それで、取りあえず、このページに翻訳版をupして紹介し、これを、Paisの解説文献3.第14章14c.)、およびPauliの解説(文献4.)と比較しながら繰り返し読みこんで勉強してみることにしました。

 上記一連の論文の簡単な紹介としては キップ・S・ソーン著「ブラックホールと時空の歪み」p104、や C.W.Misner,K.S.Thorne,J.A.Wheeler著(若野省己訳)「重力理路」丸善出版(2011年刊)17.7“アインシュタインの方程式の歴史の鑑賞” などがあります。しかし、こんな簡単な紹介で論文内容が理解できるわけがありません。

[補足説明1]
 Einstein論文の数式記法について別稿「アインシュタイン一般相対性理論への道程(1907〜1914年)」1.[補足説明1]で注意しましたが、本稿に関係する所を今一度確認しておきます
 
1.反変・共変成分表示を指数の上・下で表示は、すべての引用論文で実施。
 
2.反変座標成分に関する記述
  改造社「アインスタイン全集」からの引用論文・・・源論文の表記dxμや∂xμをそのまま踏襲。
  共立出版社「アインシュタイン選集」からの引用論文・・・すべてdxμや∂xμに修正。
 
3.クリストッフェル記号
  改造社「アインスタイン全集」からの引用論文・・・クリストッフェルの旧表記をそのまま踏襲。
  共立出版社「アインシュタイン選集」からの引用論文・・・へ修正。
 
4.縮約操作に関する“アインシュタインの規約”
  改造社「アインスタイン全集」からの引用論文・・・まだ実施されていない。
  共立出版社「アインシュタイン選集」からの引用論文・・・規約を適用する形に修正。
 
5.座標変換後の物理量の表記について
 物理量表現記号に’を付けるのでは無くて、添字指数に’を付けて表示するのが今日の標準的な表現法ですが、本稿の引用論文では、すべて物理量表現記号に’を付ける形が利用されています。
 
6.共変微分の表記・・・微分する座標の指数記号を下指数として追記する形
 ただし、この点については微分する座標の指数記号を下指数として追記するとき、その前に;を挿入する今日の表現法の方が優れています。各自でその様に読み替えられることを勧めます。

 

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2.11月4日論文

Paisの解説(文献3.第14章p327〜330)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/243
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/110
以下の訳文は改造社「アインスタイン全集」第2巻 23番目論文より引用。

 上記注(1)の1914年論文『一般相対性理論の形式的基礎』は、別稿で引用しています。この論文を別Windowで開いて参照されながら本論文を読まれることを薦めます。














 


402





 

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3.11月11日補足論文

Paisの解説(文献3.第14章p330〜331)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/254
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/120
以下の訳文は改造社「アインスタイン全集」第2巻 23番目論文補講より引用。






 

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4.11月18日論文

 Paisの解説(文献3.第14章p331〜334)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/262
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/124
以下の訳文は共立出版社「アインシュタイン選集」第2巻 [A4]より引用。
邦訳としては改造社「アインスタイン全集」第2巻 24番目論文も有ります。



 (3)式の制約は後で意味の無いものであることが明らかになる。

 上記下線部の意味は解り難いが、要するにgμνは座標変換によって変化します。だから、その座標変換に対して共変的な方程式を解いても、その解であるgμνには、その座標変換によって変化する任意性が残るかも知れないと言うことだと思います。
 Einsteinは、重力場方程式(1)式を逐次近似法で解いたのですが、このことの意味は別稿「一般相対性理論の基礎」C.(16)[補足説明3]をご覧下さい。



 1.は静的な解であること、2.は球対称な解であること、3.は時間に関して対称な解であること、4.は無限遠で平坦な解(つまりミンコフスキー時空になる)であることを要求する。

補足説明1
 上記で(4・b)で仮定された近似解は、自然な仮定元にして求められたものですが、これはある意味後でシュワルツシルドが求めた厳密解と一致していると言える。
 この当たりは別稿Sommerfeld「電磁気学」§38で紹介したW.Lenzの考察をごらんください。また、Einstein論文に対するSchwarzchild解の位置づけに関しては4.§2.[補足説明3]をご覧下さい。


 上記訳者注の[A1](4)はこちら。また、[A3]p112,(74)式はこちら


補足説明2
 実際、(6・c)が上記の編微分方程式の解である事は以下の計算から解る。


補足説明1
 ニュートンの方程式(8)については、別稿「楕円軌道の発見と万有引力の法則」5.(3)1.〜2.などをご覧下さい。
 
 ここでは、特に明記されていませんが、(8・a)式を考慮して(8)式をニュートン力学惑星運動におけるエネルギー保存則と比較すると、
 Φ=−{α/(2r)}×c2=−GM
ですから、(4・b)で導入した比例定数αの値が α=2GM/c2 となる事が導けます。ここで G:万有引力定数、M:中心質量(太陽)、c:光速度 です。この値は後で必要になります。


 ここは何をしているのか解りにくいところですが、別稿の今日的な説明と比較検討してみて下さい。そこの

を求める手順が上記のν=4についての(9)式を求める手順に対応します。
 また、以下のν=1,2,3に付いての議論が、別稿の軌道方程式を求める手順に対応します。ただし、Einsteinは極座標では無くて直交座標を用いていますので以下の様になります。









 補足しますと

が成り立つので(12)式となる。
123-02 下記定数αの値については§2[補足説明1]を参照。

補足説明2
 上記の(13)式から(14)式への式変形を補足します。
 円軌道の場合のケプラーの第三法則は高等学校で習うように下記の様に表されます。

 これを、楕円軌道に拡張すると、別稿で証明した様に下記になります。

これを(13)式に代入すれば(14)式となる。このとき§2.[補足説明1]で求めた比例定数αの値を用いる。

実際の数値を代入した計算は別稿をご覧ください



補足説明3
 本論文は、Einsteinの一般相対性理論についての論文の中で、ある意味最も有名なものです。
 しかし、これはシュワルツシルドの厳密解が発見される前に書かれたものです。さらに言えば、11/25日の最終的な重力場方程式が提出される前に書かれています。つまり、これは、有名な−(1/2)gμνR項を見つける前に書かれています。さらに、この論文で導かれた結果に対するアインシュタインの説明“私の経験した素晴らしいことというのは、こうするとニュートンの理論が第一近似で出てくるだけでなく水星の近日点移動(百年当たり43秒)も第2近似で出てきたことです。”の第2近似でという言い方。これらの事柄が前々から私には疑問に思えて心に引っかかっていました。
 このたび実際にこの論文を読んで、これらすべての疑問が解決しました。
 
 それにしても良くこの解法で、精度の良い解を得ることができたと思います。私は、逐次近似で重力場方程式を解くなんてどの様にするのだろうと思っていたのですが、読んで見てどこで近似が用いられているのかよくわかりました。結局対称性の考察を重力場方程式に適用して求めた解(計量テンソル)はシュワルツシルド厳密解と殆ど同じものが得られています。もちろん厳密解と同じではありませんがそれと比較してとても近似の良い解です。このことに付いては§1[補足説明1]で説明した通りです。
 EinsteinがSommerfeldに説明している第2近似とは、その計量テンソルを測地線方程式に代入して惑星の軌道方程式を求める所に用いる近似について言っていることです。だからこの近似を用いる点は今日の的な議論で近似を用いる所と同じです。これはある意味こういった方程式を解く常套手段だと言えるかも知れませんが、そのやり方での近似解ながら重要な結論を導き出せる解を得ることができたのですからさすがEinsteinです。
 結局、Einsteinは√-g=1の制約を課して簡単化された直交座標表示でも逐次近似法で解くことによっても極めて正確な近日点移動量が導けたのですが、これは2次近似に於いて、シュワルツシルドの厳密解に近い精度の良い解が導き出せると言うことですね。
 
 この解き方は別稿7.(7)〜(8)で紹介しているシュワルツシルド解を用いる解き方と同じです。私の推測ですが、シュワルツシルトはロシア戦線から休暇で帰郷したときは、ベルリン科学アカデミーの例会には努めて出席していたようですので、アインシュタインの11/18の本論文の内容も良く知っていた(E.(22)3.[補足説明1]を参照)。
 休暇が終わってロシヤ戦線に復帰したシュワルツシルドは、アインシュタインの11/18、11/25論文の印刷版を手に入れたとき、√-g=1の制約を外したフルタイプのリッチテンソルで書かれた重力場方程式に対して、極座標を適用して11/18論文でEinsteinが求めている解と同じ形のもの別稿[補足説明1-2]で説明した“常套手段”で導けないか試してみようと思ったに違いありません。そしてそれを見事にやり遂げたのでしょう。
 このことに付いては別稿「一般相対性理論の基礎」C.(16)[補足説明3]E.(22)3.[補足説明1]に記したのですが、この論文を読んでその事をますます確信しました。シュワルツシルドについては別稿7.(7)[補足説明6]もご覧下さい。
 
 さらに、アインシュタインの逐次近似解法を知って、別稿「一般相対性理論の古典的検証と歪んだ時空」2-3のゼクスルの説明や、そこに引用したランダウの「力学」§15問題3 b)の解の説明が私自身やっと明瞭に理解できました。

 

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5.11月25日論文

Paisの解説(文献3.第14章p334〜336)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/273
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/129
以下の訳文は改造社「アインスタイン全集」第2巻 25番目論文より引用。

 上記二つのの報告 p778〜はこちら です、また p799〜はこちら です。





 上記第2巻402頁とはこちらです。

 

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6.万有引力の場の方程式の近似的積分

Paisの解説(文献3.第15章15d.p364〜364)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/375
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/213
以下の訳文は改造社「アインスタイン全集」第2巻 26番目論文より引用。



















 上記【訳者注】の“萬有引力波について”は、こちらの[A8]“重力場について”です。

 

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7.[A5]ハミルトンの原理と一般相対性理論

 Paisの解説(文献3.第15章15c.p358〜364)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/437
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-trans/252
以下の訳文は共立出版社「アインシュタイン選集」第2巻 [A5]より引用。
邦訳としては改造社「アインスタイン全集」第2巻 28番目論文も有ります。










 上記[A3]の(21),(23)式はこちらを参照。












 

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8.[A8]重力波について

 Pauliの解説(文献4.§61)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol7-doc/59
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol7-trans/25
以下の訳文は共立出版社「アインシュタイン選集」第2巻 [A8]より引用。
邦訳としては改造社「アインスタイン全集」第4巻 80番目論文も有ります。















 

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9.[A7]一般相対性理論におけるエネルギー保存則

Pauliの解説(文献4.§61)を参照。

https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol7-doc/111
https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol7-trans/63
以下の訳文は共立出版社「アインシュタイン選集」第2巻 [A7]より引用。
邦訳としては改造社「アインスタイン全集」第4巻 82番目論文も有ります。













 

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END.参考文献

 ここまでの一連のページを作ってみて、Einsteinが“重力場方程式”を導き出した過程を説明してくれている本が、世の中に存在しない理由が良く解りました。
 それは、Newton“運動の法則”“万有引力の法則”を発見した過程、あるいはMaxwell“電磁場の方程式”を発見した過程、を説明してくれている本が世の中に存在しない理由と同じです。
 実はそれらの法則の発見過程は、Newtonの『プリンキピア』の中に、あるいはMaxwellの『A Treatise in Electricity ans Magnetism』の中に書かれているのですが、その中にはその法則が成り立つ事を示す膨大な状況証拠が説明されているだけです。つまりNewtonやMaxwellが発見した法則の発見過程を理解しようと思ったら、上記の本全部を読み通すしか有りません。(『プリンキピア』については、その前半のさわりの部分を別稿で、『Treatise』についても、そのごく一部分を別稿で説明していますのでどうぞご覧下さい。彼らの発見過程を理解すると言うことがどの様な事か、その雰囲気は解って頂けると思います。)
 それと同様です。Einstein“重力場方程式”を発見した過程を理解したかったら、膨大な状況証拠を挙げて、思考を重ねていった彼の論文をすべて読んでアインシュシタインの思索過程をたどってみるしか有りません。
 物理法則の発見というものは本来その様にしてしか理解できないものなのでしょう。
 
 
 Einsteinは「自伝ノート」第5段落に以下の様に述べています。
 “私は一瞬たりとも、この定式化が、一般相対性原理に予備的な閉じた表現をあたえるための、単なる応急処置である事を疑わなかった。これは本質的に、現在のところ未知の構造をもつ全体の場からやや人為的に孤立させた、重力場の理論以外の何ものでもないからです。”(この事は、1938年の文献でも述べています)
この事もその理由の一旦かもしれません。要するにアインシュタインが説明できない所を説明できる人などおりはしないと言うことです。
 
 
 これらの事を理解することが、一般相対性理論を理解するということかも知れません。私自身、ここに至ってEinsteinの言っていることがなんとなく理解できたように思います。その意味に於いて一般相対性理論が理解できたと言っても良いのかも知れません。
 
 
 最後に補足しますと、今日の書籍の一般相対性理論の展開は、ほとんどすべてが別稿C.(14)[補足説明3]で説明した様な形でなされています。
 まあ、これが一般の教科書が取ることのできるやり方であり限界なのでしょう。そのレベルの説明しかできないということが、一般相対性理論の深遠さと難しさを表しているということかも知れません。

 この稿を作るに当たって、下記文献を参考にしました。感謝!

  1. 石原純、他訳「アインスタイン全集 第2巻」改造社(1923年刊)
     11/4全A2311/11全A23補講11/25全A251916年6/22全A26
  2. 湯川秀樹監修、内山龍雄編訳「アインシュタイン選集 第2巻」共立出版(1971年刊)
      11/18[A4]1916年10/26[A5]1918年1/31[A8]1918年5/16[A7]を引用。
  3. Abraham Pais著(西島和彦、他共訳)「神は老獪にして・・・(アインシュタインの人と学問)」産業図書(1987年刊)
     第13章“重力場の理論(初めの50年)”  13b.
     第14章“重力の場の方程式”  14aの後半 と 14c.“最後の歩み”
     第15章“新しい動力学”  15c.
  4. Wolfgang Pauli著(内山龍雄訳)「相対性理論(上)(下)」筑摩書房筑摩学芸文庫(2007年刊)
     原書は1921年刊です。上記訳本の元本は1974年に講談社から刊行されたものです。熟読する価値あり。
  5. C.W.Misner,K.S.Thorne,J.A.Wheeler著(若野省己訳)「重力理論」丸善出版(2011年刊)
     この中から、17.7“アインシュタインの方程式の歴史の鑑賞”を引用。
  6. The collected papers of Elbert Einstein Volume 6: The Berlin Years: Writings, 1914-1917
    https://einsteinpapers.press.princeton.edu/vol6-doc/
HOME 1.導入  2.11/4  3.11/11  4.11/18  5.11/25  6.積分  7.[A5]  8.[A8]  9.[A7]  END.文献