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6.テンソル解析学(絶対微分学)

 テンソル解析学(絶対微分学)は、1901年のRicci、Levi-Civita共著論文『絶対微分学の方法とその応用』で確立された。
 本稿は、“リーマン空間”の上で展開されるテンソル解析学の説明です。テンソル解析学を理解するには、あらかじめ別稿「微分幾何学3」を読まれて“リーマン空間”とは何かを理解しておくことが必要です。テンソル解析学とは時空の計量を表す基本計量テンソルgijが場所と共に変化する空間を取り扱うものだからです。
 別稿「ミンコフスキーの4次元世界」で説明したテンソル代数学は空間の全領域で計量テンソルが変化しない場合です。それはユークリッド空間の様に一様で直交した空間でした。ミンコフスキーの4次元時空はその様なものだったのです。ところが一般相対性理論では歪んだ時空(リーマン空間)を取り扱わねばなりません。歪んだ空間を取り扱う数学がテンソル解析学です。
 基本計量テンソルgijが解らないと上記の文章の意味がお解りにならないかもしれません。本稿と並行して別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトルと反変成分・共変成分(計量テンソル・クリストッフェル記号・共変微分とは何か)」と、「微分幾何学3(曲面上の幾何学)」もご覧下さい。
 本稿は文献1.第6章“テンソル解析学”からの引用です。ただし、節(No.)を細分した項No.の題目は私どもが適当に追記した。

(1)一般の座標変換に対するテンソル
   1.スカラー
   2.ベクトル
   3.テンソル
(2)クリストッフェルの3添字記号
   1.対称性
   2.jiとの関係
   3.jiとの関係
   4.クリストッフェル記号の縮約
   5.変換則(その1)
   6.変換則(その2)
(3)絶対テンソルと相対テンソルの共変微分
   1.スカラーの共変微分
   2.反変ベクトルの共変微分
   3.共変ベクトルの共変微分
   4.テンソルの共変微分
   5.和・差・積の共変微分
   6.テンソル gji,gih,δ,ejkih,ekjih の共変微分
   7.相対テンソルの共変微分
(4)ベクトルの平行移動
   1.平行移動の定義
   2.平行移動の性質
(5)リーマン・クリストッフェルのテンソル
   1.リーマンの曲率テンソル
   2.平行移動と曲率テンソル
   3.曲率テンソル=0の空間
   4.測地線座標系
(6)リーマン・クリストッフェルのテンソルの性質
   1.曲率テンソルの性質
   2.リッチテンソルとスカラー曲率
   3.ビアンキの恒等式
(7)勾配・回転・発散
   1.勾配
   2.回転
   3.発散

 

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(1)一般の座標変換に対するテンソル


  その詳細は別稿「ミンコフスキーの4次元世界」3.4.を参照されたし。

[補足説明]
 上記の“関数行列式”の表記は下記のものを略記したものです。

(ξ’,ξ)(ξ,ξ’)は互いに逆変換の関数行列式を定義していますので注意して下さい。




 

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1.スカラー      [目次へ


 

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2.ベクトル      [目次へ



 ここは何を言っているか解りにくいが、曲がった空間では有限の長さを持つ位置ベクトルはベクトル(1階テンソル)とは見なせないが、微小な長さの位置変位ベクトルはその場所での座標変換と同じ変換係数で変換されるからベクトル(1階テンソル)と見なせるということです。





ここが解りにくい方は、別稿「微分幾何学」3.(2)2.参照。

 

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3.テンソル      [目次へ







第3章§2はこちらを参照

注意


上記赤波線のことについては3.(9)[補足説明1]を参照されたし。また、線素が ds2=gjidξdξ で与えられる“リーマン空間”については別稿「微分幾何学」3.(2)2.[補足説明3]を参照されたし。

 

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(2)クリストッフェルの3添字記号



 “前章の終わり”クリストッフェルの記号の記述はこちらを参照。この記号のもともとの由来については別稿「微分幾何学2(曲面論)」2.(8)2.や別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトルと反変成分・共変成分(計量テンソル・クリストッフェル記号・共変微分とは何か)」4.(4)などを参照されたし。
 また、“リーマン空間”については別稿「微分幾何学」3.(2)2.[補足説明3]4.(2)2.や別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトルと反変成分・共変成分(計量テンソル・クリストッフェル記号・共変微分とは何か)」4を参照。

補足説明
 Christoffelの1869年論文を見れば解る様に、彼は

の記号を使った。については別稿「余因子行列と逆行列の関係」1.(4)を参照。
 しかし、今日では、それぞれ

の記号を用いる。
 本稿では前の記号を用いています。後の記号を用いる本も多いのですが、そのとき1階共変テンソルの二階共変微分を表す記号 Tk,hg3階混合テンソルを表す記号 Til と混同しないでください。クリストッフェル記号は常に大文字ガンマ Γを用いることになっていますので間違えることは無いでしょうが。
 ちなみに、クリストッフェル記号はテンソルではありません。この事は重要な意味を持ちますが、それについては藤井文献(1979年)§15-4をご覧下さい。

 

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1.対称性      [目次へ


“対称”であることは別稿「微分幾何学」2.(8)2.も参照されたし。

 

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2.gjiとの関係      [目次へ



この式については、別稿「微分幾何学」3.(3)[例題1]も参照されたし。

 

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3.gjiとの関係      [目次へ



 この式については、別稿「微分幾何学」3.(3)[補足説明1]も参照されたし。
 また、この式の重要な応用については、6.(3)6.1“Ricciの補助定理”を参照されたし。

 

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4.クリストッフェル記号の縮約      [目次へ



 上記赤波線部“元素gutの余関数”とは“基本計量共変テンソル[gut]の“余因子行列”の(u,t)成分”のことです。それが[行列式g=|gut|]×[基本計量反変テンソルgutの(u,t)成分]に等しいと言っている。つまり (行列[gut]の余因子)/g=gut であると言っている。ここで行列[gut行列[gutは互いに逆行列の関係にありますから、(行列[gut]の余因子)/gは逆行列の(u,t)成分になると言うことです。
 そうなることは別稿「余因子行列と逆行列の関係」1.(1)〜(4)で説明していますのでご覧下さい。そのとき“余因子行列”の(i,j)成分と、もとの行列の(i,j)成分の“余因子”(余因数)との違いに注意して下さい。

 同じ事を下記[補足説明]でも説明しています。

補足説明
 上記の式を導いておく。 n 次元リーマン多様体の基本計量テンソル [gij(x)] は n×n の正方行列であると見なせることからその行列式 g

を定義することができる。
 
 まず、別稿「余因子行列と逆行列の関係」1.(4)で説明したように行列[gij] の“余因子行列”の(i,j)成分Gij を行列式g で割ったものは行列[gij]の逆行列の(i,j)成分となる。ところで、別稿「基底ベクトル双対基底ベクトル・・・」2.(4)で説明したように“基本計量共変テンソル”[gijの逆行列は“基本計量反変テンソル”[gijだから、その行列[gijの(i,j)成分は

となる。これが上記本文の赤波線部で言っていることです。
 
 ここで行列[gij]に対する“余因子行列”を [Gij] とすると、余因子行列の定義から解るように行列[gij]の(i,j)成分の余因子(余因数)は行列[gij]に対する余因子行列 [Gij]の(j,i)成分 Gjiを構成する。余因子行列の(i,j)成分ではなくて(j,i)成分であることに注意してください。
 そのため、別ページ[定理9]で説明されている行列式gと余因子(余因数)との関係は

となる。ここでji=Gijを用いていることに注意。
 
 上記2式を用いると、g を xk で偏微分したものは

と表される。
 このことは2次元の場合「微分幾何学」3.(4)3.[補足説明]で証明している。


この式の、2次元の場合の証明は別稿「微分幾何学」3.(4)3.を参照されたし。(こちらの計算も参照されたし。)
 この式は6.(3)6.3や、6.(3)7.[例]“相対テンソル”“共変微分”を考えるとき、さらにに6.(7)3.“高階テンソル”“共変発散”を求めるときに必要になります。

 

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5.変換則(その1)      [目次へ


“測地線の方程式”については5.(4)あるいは、別稿「微分幾何学」3.(6)を参照。
また、以下の説明を別稿内山龍雄「相対性理論」§19の測地線方程式の導き方と比較してみられたし。



この変換式は別稿「微分幾何学」(3)1.でも求めています。そこの(3-18)式はここと同じものです。
これらの変換則から明らかなように“クリストッフェルの記号”テンソルではありません

 このことは、上式に於いて

が成り立つことを思い起こせば明らか。

 

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6.変換則(その2)      [目次へ

下記の3.(5)[例1]こちらを参照



 これは“クリストッフェルの3添字記号”上下の2添字を等しく置いて縮約したものの変換則であることに注意して下さい。また、(ξ,ξ’)と(ξ’,ξ)の意味の違いにも注意されたし。

 

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(3)絶対テンソルと相対テンソルの共変微分

3.(9)で説明したように


この工夫が必要なことで“絶対微分学”と言う。その工夫が“テンソル解析学”の本質です。
 この節題目の“絶対テンソル”とは、3.(5)の最後で述べたようにに、重さのある相対テンソルに対して、重さが 0 の相対テンソル、すなわち従来の意味のテンソルを絶対テンソルと呼んでいるだけです。絶対微分学の絶対とは関係ありません。

 

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1.スカラーの共変微分      [目次へ


[補足説明]
 ここは何を言っているのか解りにくいが、要するに

のことです。つまりスカラー f の微分に於いては、通常の“微分係数”“共変微分係数”の間に違いはない。
 この当たりは別稿「微分幾何学」3.(2)2.や、「微分幾何学」3.(4)1.を参照されたし。


スカラーについては、“微分”“共変微分”“微分係数”“共変微分係数”の間に違いは無いのですが、今後の事もふまえて上記の記号を用いるということ。

補足説明
 スカラーの場合には座標方向に関係する成分を持たず座標の曲がりに起因する成分分解の変化がないので、たまたま普通の微分と共変微分、および普通の微分係数と共変微分係数は同じになります。
 そのため、上記の説明の意味は解りにくいかも知れませんが、後で解るようにベクトルテンソルの場合“普通の微分”“共変微分”、および“普通の微分係数”“共変微分係数”は異なったものになります。だから上記の様な記号を今後用いると言うことです。
 例えばテンソル Tjiの場合、本稿では

の様に表すことになります。
 ただし、文献によってその表し方は様々です。本稿でたびたび引用する別稿「微分幾何学」(3)では

の様に表しています。
 また、平川浩正「相対論」(5)では

の様に表しています。
 さらに、本によって

の中の色々な取り合わせが用いられています。
 このとき、“共変微分係数テンソル成分”を表す指標は共変指標として必ず下側に付記されていることに注意して下さい。なぜなら、共変微分は普通反変座標に関してなされ、微分されたベクトルやテンソルは、共変微分の結果として必ず共変階数が1つ増えたテンソルに成るからです(スカラーに対して勾配(grad)演算を施したものは共変ベクトルとなったことを思い出されたし)。
 共変微分が反変座標に関してなされるのは、反変座標方向が座標曲線に沿った方向(基底ベクトルの接線方向)だからです。

 

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2.反変ベクトルの共変微分      [目次へ







ここは別稿「微分幾何学」3.(3)1.、あるいは別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトル・・・」4.(5)3.も参照されたし。

 

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3.共変ベクトルの共変微分      [目次へ






ここは別稿「微分幾何学3」3.(3)[問題1]、あるいは別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトル・・・」4.(5)5.も参照されたし。

 

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4.テンソルの共変微分      [目次へ








ここは別稿「微分幾何学」3.(3)2.、あるいは別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトル・・・」4.(5)6.も参照されたし。

 

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5.和・差・積の共変微分      [目次へ









つまり、普通の微分と同じように“ライプニッツの公式”が成り立つ。ここは別稿「微分幾何学」3.(3)3.も参照されたし。

 

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6.テンソル gji,gih,δ,ekjih,ekjih の共変微分      [目次へ

ji と gih
 以下で用いる“クリストッフェルの記号の性質”とは6.(2)2.で求めた式のこと。

この式を“Ricciの補助定理”という。このことについては、別稿「微分幾何学」3.(3)[例題1]も参照されたし。
 以下で用いる“クリストッフェルの記号の性質”とは6.(2)3.で求めた式のこと。

別稿「微分幾何学」3.(3)[補足説明1]「補足説明2」、および[定理]“Ricciの補助定理”も参照されたし。

δh

別稿「微分幾何学」3.(3)[例題1]も参照。

kjih と ekjih  kjih と ekjih については3.(5)[例2]を参照。




上記6.(2)4.の式はこちらを参照

 

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7.相対テンソルの共変微分      [目次へ


“相対テンソル”については3.(5)参照



これらの式については6.(2)5.6.(2)6.を参照されたし。






補足説明1

です。この両辺の微分をとって上記と同様な展開をすれば、重さpの“相対反変ベクトルの共変微分係数”

となります。これは同じ重さの2次(2階)の相対混合テンソルです。

です。この場合も同様にすると、重さpの“相対共変ベクトルの共変微分係数”

となります。これは同じ重さの2次(2階)の相対共変テンソルです。

です。この場合も同様にして、重さpの“相対スカラーの共変微分係数”

となります。これは同じ重さの相対共変ベクトルです。



これは、6.(3)6.[ ekjih と ekjihの中ですでに証明している。

補足説明2
 実際に上記の重さ1の“相対スカラー”“共変微分係数”を求めてみる。このスカラーの変換法則は3.(5)[例1]で求めたように

であるが、この両辺の微分を取れば


 

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(4)ベクトルの平行移動



ここで言う“擬ユークリッド空間”については2.(1)[補足説明]参照。いわゆる“ミンコフスキー時空”を意味している。

 

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1.平行移動の定義      [目次へ


ここは別稿「微分幾何学」3.(8)1.を参照。






 

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2.平行移動の性質      [目次へ



別稿「微分幾何学」3.(8)4.[定理1]も参照されたし。


二つのベクトルのなす角θの表現については3.(6)を参照。あるいは別稿「微分幾何学」2.(2)3.を参照。

別稿「微分幾何学」3.(8)4.[定理2]も参照されたし。

 

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(5)リーマン・クリストッフェルのテンソル

 別稿ダニエル・フライシュ著「ベクトルとテンソル」6.3“リーマン曲率テンソル”で説明されている様に、リーマン空間の曲率テンソルを導くのに

  1. 【共変微分の交換関係を使う方法】(5)1.で説明
  2. 【平行移動を使う方法】(5)2.で説明

の二通りのやり方が有ります。以下で順番に説明します。

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1.リーマンの曲率テンソル      [目次へ





ここは別稿「微分幾何学」3.(3)[例題2]も参照されたし。



ここは別稿「微分幾何学」3.(5)1.も参照されたし。このテンソルを“第2曲率テンソル”と呼ぶ場合もある。別稿「微分幾何学」2.(9)2.を参照。

ここは別稿「微分幾何学」3.(3)[問題3]「微分幾何学」3.(5)[問題1]の前半も参照されたし。

ここは別稿「微分幾何学」3.(3)2.と別稿「微分幾何学」3.(5)[問題1]の後半も参照されたし。

補足説明
 “リーマンの曲率テンソル”の定義は本によって微妙に異なっており注意が必要です。
 まず座標の微分が関係する2つの指数を3連添字の最初に持ってくるか終わりに持ってくるかの違い。次は座標微分に関係する2つの指数の順番を前後入れ替える違いです。
 その当たりを別稿「微分幾何学」3.(5)での表現

を用いて説明します。
 このとき、クリストッフェルの3添字記号の下の2つの指数の入れ替えは対称だから入れ替え可能です。またクリストッフェルの3添字記号が2つ掛け合わされている項はその積の順番の入れ替えは自由です。
 
 問題になるのは定義式中の k と j の位置の違いです。位置の違いで、曲率テンソルの定義記号として

などの違った定義があります。
 
(A)は最近の本に多い。平川浩正「相対論」、石井俊全「一般相対性理論を一歩一歩数式で理解する」、須藤靖「一般相対論入門」、藤井保憲「時空と重力」、内山龍雄「一般相対性理論」、Landau,Lifshitz「場の古典論(1961年版)」、Schutz「相対論入門」、Weyl「空間・時間・物質」、M.T.W.「重力理論」などが採用。
(B)前田儀郎「微分幾何学」、Pauli「相対性理論」、メラー「相対性理論」、Winberg「Gravitation and Cosmology」など。
(C)本稿矢野健太郎「相対性理論」など。
(D)はBergmann「相対性理論序説」など。
 
 ここで、注意すべきは(A)(C)の定義と(B)(D)の定義では正負の符号が逆転します
そのとき定義から明らかなことですが、“リーマンの曲率テンソル”は k と j の入れ替えに関して、交代(反対称)です
 さらに注意すべきは、(A)(B)の定義では下の3連指数添字の最後の2つの入れ替えで交代(反対称)なのに、(C)(D)の定義では下の3連指数添字の最初の2つの入れ替えで交代(反対称)となることです。このことは kjih に対しても異なる符号を与える。

 

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2.平行移動と曲率テンソル      [目次へ

補足説明1]
 最初に、以下の事柄を考察する。点Pに端点がある二つの微小ベクトル 1ξ2ξ がある。そして微小ベクト ル1ξ を微小ベクトル 2ξ に沿って平行移動し、微小ベクト ル2ξ を微小ベクトル 1ξ に沿って平行移動する。そうして移動した二つのベクトルの先端の座標差を求める。


 係数 Γhij の添字 基底ベクトル a の変化の様子を表す係数であり、添字 はその係数が基底ベクトル a 方向の変位に関係しており、添字 h基底ベクトル ah 方向の変位成分を表している。

補足説明2
 上式の意味は解りにくいが、別稿「基底ベクトル双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」4.(4)1.



と、以下の図

において、そこの基底ベクトル1が変位ベクトル1ξに、基底ベクトル2が変位ベクトル2ξに置き換えられたと考えると良いのだと思います。
 そのとき、今考えているベクトルは基底ベクトルではなくて反変変位ベクトルdξiですが、1ξ2ξがそれぞれ平行移動で移るのは図の黒い細線で表した矢印です。ところが、基底ベクトルはで示した矢印の様に変化しているのですから、移動した矢印のベクトルの先端の反変座標値は負符号で表されるクリストッフェル記号に移動量dξを乗じた分の変化をしているのだと思います。
 
 別稿「微分幾何学」3.(8)2.で説明されているように、2次元リーマン空間(3次元ユークリッド空間内の2次元曲面)におけるレビィ=チヴィタの平行性とは、最初に存在するベクトルの起点における接平面(2次元ユークリッド空間)上に射影すると2次元ユークリッド空間での平行移動と成るような移動を平行を保った移動というのでした。
 ならば3次元リーマン空間においても、微小領域内の平行移動の定義は3次元リーマン空間の各点におけるユークリッド空間”(別稿4.(5)2.[補足説明2]参照)に於いて普通の意味で平行移動したものと考えて良いでしょう。もちろんそれはリーマン空間上を移動したベクトルのユークリッド空間への射影でしかありません。
 そのとき別稿4.(5)2.[補足説明2]で説明した図の4つの格子面が点Aでの接平面上への2次元曲面(2次元リーマン面)上の網目の射影であって、そこで説明した様に、この4つの格子の計量テンソルからはA点での曲率を導き出すことはできませんが、2次元リーマン面の網目の良い近似であって本当のリーマン面上の格子の様子を良く表していることは確かです。そういった意味で上図の隣り合った場所の基底ベクトルとの関係を捉えれば良いのだろう。つまり最初の基底ベクトルの原点におけるユークリッド空間への射影として捉える。
(本当にこの考え方で良いのか疑問に思うところもありますが?)
 
もちろん、上記の平行移動を大域的領域へ拡張するには6.(4)2.の様に測地線に沿っての移動によって定義しなければならなくなるのだろう。


補足説明3
 ここも解りにくいところですが、別稿「基底ベクトル双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」4.(4)3.の図[拡大版はこちら

に於いて、基底ベクトル 1 を反変変位ベクトル 1ξ=(d1ξ1,d1ξ2,d1ξ3) とみなし、基底ベクトル 2 を反変変位ベクトル 2ξ=(d2ξ1,d2ξ2,d2ξ3) と見なせば良いのだろう。そして、それぞれのリーマン空間での平行移動後のベクトルが図中の黒の細い矢印ですから、 1 からの変化量と 2 からの変化量が同じになります。
 文中で言っていることは図中の Γ112Γ121Γ212Γ221Γ312Γ321 の事を指しているのですが、このことをリーマン空間で定義された平行移動は捩率を持たないと言っているのだと思います。


補足説明4
 ここでは下図の様な状況を考えている。

 ここでは、基底ベクトルに沿った方向のベクトルではなくて、任意の方向を向いた 反変ベクトル v を考えています。そのときベクトルvをユークリッド空間における意味で平行移動しても、基底ベクトルが場所と共に変化しますので、そのベクトルの新しい位置P3での反変成分は、点P1を経過してP3に到達したのか、点P2を経過してP3に到達しのたかで異なります。図の二つの矢印 PP1P3PP2P3 は反変成分が異なるために異なって表されているのだと思います。(正直なところ私自身まだ平行移動の本質が良く理解できていない所が有ります。)


こうなることは先ほどの[補足説明2]で説明した事情と同じです。そこの d2ξh を vh と考えるだけです。




この当たりについては別稿「微分幾何学」3.(8)3.もご覧下さい。

 

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3.曲率テンソル=0 の空間      [目次へ






上記性質は、6.(2)3.を参照。



この式は、6.(2)5.を参照。

補足説明
 上記の連立偏微分方程式は

となります。すなわち未知関数

に関しての16元連立偏微分方程式です。これが完全積分可能である条件は

が成り立つことです。



 

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4.測地座標系      [目次へ


 上記二重線で消した理由は、別稿4.(3)[例8]および4.(5)2.[補足説明2]参照。あるいは別稿内山文献p121〜と、[補足説明1]を参照。

ここは非常に解りにくい所です。別稿4.(3)[例8]4.(4)[例9][補足説明1]などを参照されたし。




 このことは、リーマン時空(重力場の存在する時空)のある一点の近傍に限ればMinkowski時空に座標変換し得るということです。これはリーマン時空の各点に於ける擬ユークリッド的“接空間”“Minkowski時空”であると言ってもよい。このことは内山「相対性理論」§19p121〜を参照されたし。
 “接空間”とは“ガウス曲面”(2次元リーマン空間)における“接平面”(2次元ユークリッド空間)の概念を拡張した意味です。このことは別稿4.(1)〜(3)を参照されたし。

 

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(6)リーマン・クリストッフェルのテンソルの性質

1.曲率テンソルの性質      [目次へ



 これらの式が成り立つことは別稿「微分幾何学」3.(5)2.と同様に証明すればよい。ただし、6.(5)1.[補足説明]で説明したように、この稿での曲率テンソル定義の特殊性から3つの下側指数添字の最初の2つの入れ替えに対して交代(反対称)となることに注意されたし。普通の本では後の2つの入れ替えに対して交代(反対称)です。


これらの式の証明は別稿「微分幾何学」3.(5)2.に記述の引用先を参照されたし。

リッチの公式6.(5)参照6.(3)6.こちらを参照。また、この証明に関しては別稿「微分幾何学」3.(5)[問題2]も参照されたし。

 

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2.リッチテンソルとスカラー曲率      [目次へ



 ここは別稿「微分幾何学」3.(5)3.[問題3]も参照されたし。
 ここで、縮約する指数の組み合わせについて、6.(5)1.[補足説明]で説明した定義表現の違いに伴う違いがありますので文献ごとに注意が必要です。平川浩正「相対論」4.(8)も参照されたし。

 この当たりは別稿ダニエル・フライシュ著「ベクトルとテンソル」6.3.5“リーマン曲率テンソルの具体例”を参照して下さい。

 

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3.ビアンキの恒等式      [目次へ







ここは別稿「微分幾何学」3.(5)[;例題1]も参照されたし。

 

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(7)勾配・回転・発散

.勾配      [目次へ


ここは、6.(3)1.参照

 

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2.回転      [目次へ




“双対”については、3.(8)を参照

これはユークリッド空間のベクトル解析に於ける定理や擬ユークリッド空間(ミンコフスキー時空)の勾配についての定理の拡張になっている。

6.(3)4.こちらを参照

ミンコフスキー時空での話だが、このことの例を4.(2)1.で見た。

このことについてもを4.(2)1.の例を参照されたし。

 

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3.発散      [目次へ



 この項で繰り返し用いる 6.(2)4.の関係式こちらを参照

相対ベクトルの共変微分係数は6.(3)7.[補足説明1]参照

普通のベクトルの発散との違いに注意。





相対テンソルの共変微分係数は6.(3)7.参照

 

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参考文献

  本稿は文献1.第6章の引用です。文献1.は数学系の本らしく厳密かつ簡潔に展開されています。そのため説明は明快なのですが、文中に出てくる言葉の意味がなかなか読み取れません。それぞれの言葉の意味については下記文献3.をあらかじめ学習しておく必要があります。本稿では文献3.をたびたたび引用しています。

  1. 矢野健太郎著「近代数学新書 相対性理論」至文堂(1967年刊)有利化Gauss(Lorentz-Heaviside)単位系(磁場H) 第6章
     この本の第2章§6、第3章、第4章は別稿「ミンコフスキーの4次元世界」の中で、第5章はこちらで引用しています。
  2. 矢野健太郎 訳・解説「現代数学の系譜10 リーマン幾何学とその応用」共立出版(1971年刊)
     この本に収録されている第2論文がRicciとLevi-Civita共著論文『絶対微分学の方法とその応用』(1901年)の日本語全訳です。
  3. 前田儀郎著「幾何学X・Y(微分幾何学」玉川大学通信教育部(1969年初版刊)
    第1章“曲線論”、第2章“曲面論”、第3章“曲面上の幾何学”、第4章“リーマン幾何学”を別稿で引用。
  4. 吉田伸夫「完全独習相対性理論」講談社(2016年刊)
     本稿で取り扱う“リーマン空間”については、この文献の§8-1-1“ガウスの曲面論”§8-1-2“ガウス曲率と驚異の定理”§8-2-1“リーマン幾何学の考え方”を復習されて下さい。
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