平川浩正著「相対論(第2版)」共立出版社(1986年)の第4章“Riemann幾何学”(p60〜85)より引用。
(1)Riemann空間
(2)一様で等方性のある空間
(3)テンソルの座標変換
(4)基本テンソル
(5)ベクトルの平行移動と共変微分
(6)テンソルの共変微分
(7)測地線
(8)空間の曲率
(9)微分と積分の公式
章末問題
これは明快な説明なのですが、簡潔に展開されているため難解です。別稿「一般相対性理論を理解するための数学的準備」に従って学ばれる方が良いと思います。その後で、ここの説明を読まれると なるほど納得! です。
テンソルについては別稿「曲面幾何学」3.(2)を参照されたし。
(4・14)の余因子については別稿「余因子行列と逆行列の関係」を参照。
(4・15)式の導出は別稿「テンソル解析学(絶対微分学)」6.(2)4.[補足説明]を参照。
ここの意味は解り難いところです。別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」2.(4)〜(5)などを参照。
図4.3の中に基底ベクトルe1,e2と双対基底ベクトル(逆格子ベクトル)e1,e2が書かれていますが、その長さの関係が図中の様になることを理解するのはきわめて難しい。図の意味は別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」1.(3)などを参照されたし。
ここは何を言っているのか解りにくいと思います。“平行移動”による“接続係数”の導入法の詳細は別稿「平行移動とリーマン幾何学」1.を御覧下さい。
“平行移動”による“共変微分”の導入法の詳細は別稿「平行移動とリーマン幾何学」4.を御覧下さい。
上記注*)の公式は別稿「曲面論」2.(2)3.の(2・11)式や、そこの[補足説明1]の(19)式などを参照。
ここでは、巧妙な方法で(4・24)から(4・28)を導いたが、最初から共変ベクトルの平行移動を用いて共変ベクトルに対する“接続係数”を導く事もできます
ここは何が言いたいのか解りにくいと思いますが、要するに反変ベクトルにたいする接続係数と共変ベクトルに対する接続係数の形が異なるのですが、その違いの説明をしています。この当たりについては別稿「平行移動とリーマン幾何学」1.(5)[補足説明2]を御覧下さい。。
補足すると、ここで用いた巧妙な方法は、別稿「基底ベクトル双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」4.(4)4.で用いた基底ベクトルと双対基底ベクトルの内積を偏微分して導く方法と類似です。
これは共変ベクトルに対する“共変微分”の表現ですが、先ほどの反変ベクトルに於ける“共変微分”の表現とは、係数Γkjiの関わり方が違うことに注意されたし。
反変ベクトルの共変微分は(1,1)型の混合テンソルだから、混合テンソルの座標変換則で変換されます。
ここでは、反変ベクトルを共変微分したものが(1,1)型テンソルの座標変換則に従う事から、接続係数(クリストッフェル記号)Γijkの座標変換則を導いています。
テンソルならば、それが持つ対称性は座標変換しても保存されるのはよく知られています。しかし、クリストッフェル記号はテンソルではありません。そのため、対称性の座標変換不変性は座標変換式(4・30)から確認する必要があります。
(4・33)式を導くには計算が必要。その計算を含めた測地線座標系については別稿「テンソル解析学」6.(5)4.や別稿の藤井文献(1979年)§15-4などを参照されたし。
(4・35)式の左辺の様な量を作れば反対称テンソルが構成できる事については別稿「曲面幾何学」3.(2)7.[例題1]を参照。
平川先生の説明は解りにくい。ここの“平行移動”と“共変微分”との関係については別稿「平行移動とリーマン幾何学」を御覧下さい。そちらの方が理解しやすいと思います。
Christoffelの3指標記号の導入については、別稿2.「曲面論」2.(8)や別稿「基底ベクトル双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」4.(4)などを御覧下さい。そちらの方が理解しやすいと思います。
ここは何をしているの解りにくいが、別稿「基底ベクトル・双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」4.(5)6.[補足説明2]で説明した手順と同じです。
ここは別稿「曲面幾何学」3.(3)[例題1]の[定理]で説明した“リッチの補助定理”の事です。
共変微分については別稿「微分幾何学」3.曲面幾何学(3)と、(5)1.や、別稿「基底ベクトル双対基底ベクトルと反変成分・共変成分」4.(5)などを参照されたし。
ここは何を言っているのか解りにくいが、曲線に沿って任意のベクトルを平行移動したとき、その曲線となす角が常に変わらない様な曲線を測地線という。その特別の場合としてベクトルと曲線のなす角度が常にゼロの様に(つまり常に曲線に沿う様に)移動すると、その移動が平行移動となる場合にその曲線を測地線と言うのです。別稿「テンソル解析學」6.(4)2.も参照されたし。
ここは、「曲面幾何学」3.(6)の議論と同じです。
測地線については、別稿「曲面論」2.(14)、 「曲面幾何学」3.(6)、 「一般相対性原理と等価原理」5.(4)などを参照されたし。
最初はベクトルの“平行移動”を用いた“曲率テンソル”の導入ですが、ここは別稿「テンソル解析学」6.(5)2.なども参照しながらお読み下さい。
これらの計算はかなり面倒です。詳細は別稿「平行移動とリーマン幾何学」5.(2)を参照されたし。
この計算もかなり面倒です。詳細は別稿「平行移動とリーマン幾何学」5.(2)を参照されたし。
上記注*については別稿「テンソル解析学(絶対微分学)」6.(5)1.[補足説明]を参照されたし。
引き続いて、ベクトルの“共変微分”の順番の入れ替えを用いた“曲率テンソル”の導入の説明が続きます。
(4.50)、(4.51)、(4.54)等々については別稿「微分幾何学」3.(5)、別稿「テンソル解析学」6.(5)1.なども参照されたし。
(4.52)となることは別稿「微分幾何学」3.(5)[問題2]と[補足説明1]を参照。ただし別稿「テンソル解析学」6.(5)1.[補足説明]に注意されたし。
上記注*については別稿「時空と重力」§18[補足説明]、 別ページ引用のWeinberg文献、 別稿「対称テンソルと反対称テンソルの独立成分の数」3. などをご覧下さい。
Bianchiの公式については別稿「微分幾何学」3.(5)[例題1]、 別稿「テンソル解析学」6.(6)3.も参照。
リーマン曲率テンソルの性質については別稿「曲面論」2.(9)、 「曲面幾何学」3.(5)、 「テンソル解析学(絶対微分学)」6.(6)2. なども参照されたし。
以下の(4・61)式については別稿「微分幾何学」3.(4)3.[補足説明]や別稿「6.テンソル解析学(絶対微分学)」(2)4.参照。
以下は、別稿「微分幾何学」3.(4)や別稿「テンソル解析学」6.(7)を参照。
式(4・62)の右の式は、スカラーのgradを取ったものはそのままでは共変ベクトルになるので、反変ベクトルにするにはgijを乗じておく必要があることを示しているだけです。
式(4・68)のラプラス演算子については別稿「微分幾何学」3.(4)4.《ベルトラミの第2微分係数》をご覧下さい。
以下の部分を理解するには、別稿「重積分の変数変換とヤコビアン(リーマン空間における多重積分)」を御覧頂く必要があります。
“Levi-Civitaの記号”については別稿「テンソル代数」3.(5)[例2]を参照されたし。