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 以下は、ファインマン物理学U「光、熱、波動」第3章 “電磁輻射”、第4章“干渉” より引用。ただし、式変形を補足し、文章もかなり改変しています。

第3章  電磁輻射

.電磁気




補足説明1
 上記の事柄について補足します。
 SI単位系でのマクウウェル方程式系[E-B対応、電流による磁場定義]

と表現さますが、この中で(4)式中のがマクスウェルが付け加えたものです。この項の存在に気付く事によってMaxwellは電磁場が波動となって空間を伝わることを発見し、ひいては光が電磁場の波動と同じものであることに気付いた。この当たりに付いては別稿「マクスウェルによるアンペールの法則の拡張」(1)〜(2)、及び別稿「電磁波の伝播」1.(2’)をご覧下さい。
 
 ここに掲げた(1)〜(4)式は、電媒質、磁媒質、導電媒質中などの物質中でも成り立つ式です。そのときEやBは電荷や電流に力を及ぼす場の成分として定義され、DやHは電荷や電流が生じる(物質中を含めて)場の成分として定義されています。EとD、BとHはもともとそれぞれが独立に定義されているものです。これらの関係については別稿「電磁気学の単位系が難しい理由」1.(3)4.5.(3)2.補足説明 や、こちらの関係図 を参照して下さい。








補足説明2
 上記(3.3)式の第1項は、静止した電荷qが、それからr’だけ離れた場所に生ずるいわゆるクーロンの法則による電場です。それ以外に、電場を観測する点Pから見た電荷qの位置が時間的に変化することによってP点に生じる電場の成分もある事を示している。
 この式がどうやって導けるのかファインマンは説明していませんが、(3.3)式の第2項、第3項の形がその様になる事は別稿「線形振動子(電気双極子)による電磁波の放出」2. で説明した(19)式を復習することで理解できます。



 別稿の(19)式は、原点に時間的に変動する電気双極子が存在したとき、原点から距離rの地点Pに生じる電場を表しています。その事に注意すれば、別稿の【(19)式の電気双極子に関係する項】が原点に静的に存在する正・負の双極子電荷によって観測点Pに生じる双極子電場を表していることが解ります。さらに、 の一次時間微分に関係する項】が(3.3)式の第2項に、 の二次時間微分に関係する項】が(3.3)式の第3項に関係するだろう事は読み取れます。
 いずれにしても(3.3)式と別稿(19)式の関係は以下の様に考えれば良い。すなわち、後の図4-1を利用して説明すると(3.3)式を二つ組み合わせた

別稿の(19)式

に対応します。なぜなら、別稿(19)式は運動する二つの電荷+qと-qが点Pに作る電場を表すものだからです。
 ただしそのとき、(19)式の r は時間的に変動しませんが双極子ベクトルは時間的に変動します。(3.3)1式と(3.3)2式では の時間的変動が r’1、そして r’22 が時間的に変動することで実現されます。その様に考えれば(3.3)式の形は(19)式の形を検討することで了解して頂けるでしょう。さらに(3.3)式の第2項では時間微分の中に1/r’の項が含まれていることも納得できます。
 実際にその様になる事を以下で確認して見ます。




 
 
 

 

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2.輻射









[補足説明]
 (3.6)式が今後の議論の出発点になるのですが、この式のオーソドックスな導き方については別稿「線形振動子(電気双極子)による電磁波の放出」2.(3)3.(1)などを復習されて下さい。そこではMaxwellの電磁場方程式系から導いた非同次波動方程式を直接解く方法が示されています。これはH.Hertzが最初に導いたやり方です。
 (3.6)式 で《注意》しましたが、そこの r は(3.3)式の r’ の意味では無くで、上記別稿の (19)式 に於ける意味での r だと解釈して下さい。そして a は電気双極子の長さ の先端の加速度と解釈すると理解しやすいでしょう。

 

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3.双極輻射体










 

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4.干渉













 

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第4章  干 渉

.電磁波




[補足説明1]
 (4.1)式を得るには、(3.6)式sinθ を乗じておけば良いことは、第3章1.[補足説明2]を復習されれば了解できます。
 すなわち、(4.1)式はそこの(19)式の、 の二次時間微分に関係する項】に相当します。







 

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2.輻射のエネルギー






 

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3.正弦波








 

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4.二つの双極振動子





 上記の比例定数を導く次の章はこちらの第5章です。

 上記の30°の方向での強さが 2 となる計算は第4章第5節の最後の例を参照されたし。













[補足説明]
 最後の二つの段落で言っていることは解りにくい。この部分は別稿で引用している第5章“回折”1.〜2.でもう少し詳しく議論されますが、それも解りにくいのでここで補足しておきます。
 
 まず最後二つの段落の最初の方で言っていることは、「回折格子による光の干渉縞」2.で説明していることです。そこではスリット(ここの双極子に相当する)の数が8個で、スリット(ここの双極子に相当)の間の距離dが d≒7.1×λ の場合を図示しています。
 本稿では干渉バターンのグラフの横軸を変向角θにしていますが、上記別稿では横軸を(Lsinθ/λ)にしています。そのため本稿と別稿の説明の対応関係が解りににくいのですが、別稿の(L/λ)を本稿の場合のL/λ=10にして、さらに別稿のn(=L/d)を5にした場合のグラフを横軸をθにして描いてみられると良いでしょう。
 
 次に、最後の段落で説明していることは、別稿「回折格子による光の干渉縞」1.(2)2.で言っていることです。つまりそこで言う スリット(ここで言う双極子に相当)の間の距離dを1波長λよりもずっと短くする と言うことが、そこで言う n→∞、d→0 とすることに相当します。そうすると強く干渉する部分はθがゼロの方向のみに生じて、それから離れるにつれて干渉縞の山のピークが急速に減少します。その事を言っています。
 ここでも、本稿では干渉バターンのグラフの横軸を変向角θにしていますが、上記別稿では横軸を(Lsinθ/λ)にしているため、本稿と別稿の説明の対応関係が解りにくい。別稿の(L/λ)とn(=L/d)に対して、本稿の最終段落で言うd≪λを満足する様にした適当な値を与えて、別稿の関数のグラフを横軸をθにして描いてみられると良いでしょう。

 

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5.干渉の数学




 上記“三角法の公式”(4.10)式はこちらを参照。







 上記の“三角形の余弦定理”はこちらを参照。






 下記例図4-5はこちらを参照。
 

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