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  アインシュタインの特殊相対性理論(1905年)   アインシュタインの公式 E=mc2 の証明   サイトマップ

D.W.シアマ著「一般相対性理論(その物理的意味)」河出書房新社(1970年)の第5章、第7章、第8章より引用
本稿は別稿「一般相対性理論の古典的検証と歪んだ時空」と比較しながらご覧下さい。

光の赤方偏移、光線の屈曲、惑星軌道の近日点移動

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090 下記の白色矮星は別稿「コンパクト星(白色矮星)発見物語」を参照されたし。


092 下記のシリウスBの半径とスペクトル型の修正の顛末はアーサー・I・ミラー著「ブラックホールを見つけた男」補遺T“シリウスB”を参照されたし。


訳者付録Wは別稿「アインシュタインの公式E=mc2の証明」3.[補足説明6]で引用。
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シャピロの実験の詳細は別稿「一般相対性理論の古典的検証と歪んだ時空」§3−5を参照。

 

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 ここは別稿「一般相対性理論の古典的検証と歪んだ時空」§2−3を、さらに別稿「ブラックホール近傍の力学」3.(4)2.[補足説明1]をご覧下さい。


 上記の“力が距離に比例する場合”にも同じ(楕円)軌道上の運動を正確に永久に繰り返すことは、ニュートンが「ブリンキピア」命題10で証明している。このことに付いては別稿「質点の二次元運動」2.もご覧下さい。

138 下記(3GM/c2b)(a/b)の導出は戸田文献第26講3.[補足説明3]を参照されたし。


補足説明1
 上記(注意)“惑星の質量を決定すること”に付いての補足です。
 惑星の衛星の運動解析から惑星の質量が解ることに関連して、私どもの高校物理授業ノートからのコピペ No.1、 No.2、 No.3、 No.4を参照。“衛星の公転半径”は、惑星までの距離と惑星−衛星間の視角の変化から求めます。
 古典的な“惑星までの距離”の測定法は、最接近惑星(火星)までの距離を地球上の2地点からの三角測量で求め、その値を用いて別稿「古典天文学」3.(1)3.で説明した方法で、すべての惑星の軌道半径を求める。しかし最近では、1961年に最接近した金星へレーダー電波を照射してその反射信号から正確な距離が求められた。その測定によりそれまでの一天文単位(1億5千万km)から0.06%短く(93,000km短く)訂正された(M・ウィルp8)。
 ちなみに、今日のレーザー測定の測距精度は、月までの距離は数cm、火星までの距離は数m程度です。実際の所、レーザー測距法により月の公転半径の平均値は1年で3.4cmの割合で増大していることが解っている。
 
 さらに補足します。連星系をなす恒星の質量は、その恒星までの距離が解り、連星系が互いに公転する時の公転半径が解れば決定することができます。その事については別稿「コンパクト星(白色矮星)発見物語」2.[補足説明2]をご覧下さい。
 実際、初期に発見された連星系をなす白色矮星の質量が太陽程度である事が解ったのは、上記で説明した観測と計算によってです。そのとき、光度絶対等級から計算される白色矮星の大きさは太陽の100分の1程度しか無かったので“矮星”と呼ばれる事になったのですが、白色矮星の存在は天文学者に大きな疑問を投げかける事になった。このことについてはp90〜で説明しました。

補足説明2
 上記 “この程度の差は19世紀にすでによく知られていたこと” に付いて補足します。
 この当たりの計算を最初に成し遂げたのは、ユルバン=ジャン=ジョセフ・ルヴェリエです。彼は、天王星の軌道予測が観測事実と合わないことから、未発見の惑星(発見後“海王星”と名付けられた)が存在することを予言(1846年)した天文学者として有名です。
 彼が1859年当時までに得られた観測データを用いて計算した水星の近日点移動(100年当たりの)の原因として導いた値は、金星の影響が280.6”地球の影響が83.6”木星の影響が152.6”、その他の惑星の影響をすべて加えた合計値は526.7″/100年というものでした(第V表と比較してみられたし)。そして、当時の近日点移動の観測値565”/100年から説明できない部分として残るとしたのは38″/100年(Le Verrier, C. R. Ac. Sci. Paris 49, 379 (1859))でした。(N.T.Roseveare, "Mercury's Perihelion from Le Verrier to Einstein"のp20〜24)
 
 これは1世紀半経った今日の観測地と計算値から導かれる43″/100年に比較しても驚くべき計算精度と言えます。上記の値は トマス・レヴェンソン著「幻の惑星ヴァルカン」亜紀書房(2017年刊)のp89より引用しました。
 ルヴェリエの下記原論文はネットから無料ダウンロードできます。
Le Verrier, Urbain J. "Theorie du mouvement de Mercure". Annales de l'Observatoire Imperial de Paris. 5: p1〜195 (1859年) のp99に上記の値が載っています。

補足説明3
 おそらく上記の近日点移動量の内で説明できない43”については、天文学に関心のある物理学者にはよく知られていた事なのでしょう。だからアイシュタインは、その事が彼が作り上げようとしていた一般相対性理論の検証に使えると早くから考えていたようです。
 
 実際のところ、Einsteinは特殊相対性理論の論文を完成した1905年ころ、水星の質量が速度と共に変化するという効果で水星近日点移動量の異常値が説明できないか試みているようです。このことについての内山龍雄氏の説明(引用元は不明)を別ページで引用
 
 また、一般相対性理論への最初の着想を記した章が含まれている1907年12月の特殊相対性理論の総説論文(Jahrb. Rad. Elektr. 4, 411 (1907年))を書き上げた後、友人のコンラッド・ハビヒト宛に出した手紙(1907年12月24日付)で次のように書いている。
 「今新しい重力の相対性理論にとりくんでおり、その目的は「いまだに説明のつかない長きにわたる水星軌道の変化を説明することです。」
 
 更に1913年には、友人のミケーレ・ベッソーとその時点までの考察をもとに近日点移動量の異常値を実際に計算することを試みている。
 このことに付いては別ページの引用文を参照。この中に引用されているMichel Jonssen."The Einstein-Besso Manuscript: Looking over Einstein's Shoulder,"のEBms.pdfファイルはネットから無料ダウンロードできます。
 
 このように、水星近日点移動の異常値の説明は、Einsteinの思考の中で常に重要な位置を占めていた。




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145  ここは「ブラックホール近傍の力学」3.(4)2.[補足説明1]参照。


147  ここは「ブラックホール近傍の力学」3.(4)6.(1)[補足説明4]参照



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