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ゼーマン効果(スペクトル線の磁場による分裂)の古典論(1896年)

ローレンツの古典的電子論によるゼーマン効果の説明です。

1.ゼーマンの発見

)導入

 スペクトル線が磁場により分裂する事が、最初ローレンツの電子論によって古典的に説明されたことは有名です。そのときゼーマンは分裂に伴う波長変化からe/mも求めている。これは丁度、J.J.トムソンによる陰極線の研究からe/mが求められて電子の存在が解明されてきた時期に一致します。
 これは、(Maxwell電磁気学の解釈のし直しである)ローレンツの電子論の成果を強く印象づけるものですが、高校物理では詳しく教えられません。この古典電子論による説明は高校物理レベルで理解できる(参考文献7§2.4)のですが、正確に説明しようとするとかなり込み入った事情に成るからなのでしょう。
 しかし、e/mを求める方法としては、トムソンの実験とは全く異なったアプローチであり、この両方の成果が電子の存在を確信させたのですから、これは是非理解しておきたい事柄です。
 ここでは、その当たりを含めて説明します。この稿の内容は参考文献1〜3に依存しています。

 

)ゼーマンの報告

 ゼーマン効果の発見とローレンツの古典的電子論による説明の顛末については参考文献5.に要領よく説明されている。以下は広重徹著「物理学史U」培風館(初版1968年刊)p100〜101より引用した。





 引用文中の1896年の論文が
P.Zeeman, “Over den invloed eener magnetisatie op den aard van het door een stof uitgeqonden licht”, Versl. Kon. Akad. Wet, Amst., 5, p181,p242, 1896年
です。これは大変重要な論文と見なされたようですぐに英訳されます。それが
P.Zeeman, “On the Influence of Magnetism on the Nature of the Light Emitted by Substance”, Phil. Mag., (5)43, p226〜239, 1897年
です。この日本語訳が
物理学古典古典論文叢書8「電子」東海大学出版会(1969年刊)の2.“物質によって放射される光の性質に及ぼす磁気の影響について
です。これは、とても解りやすい論文なので上記日本語訳を是非ご覧下さい。

 1897年の論文が
Versl. Kon. Akad. Wet, Amst., 6, p13,p99,p260, 1897年
です。これもすぐに英訳されます。それが
“Doublets and triplets in the spectrum produced by external magnetic forces”, Phil. Mag., (5)44, p55〜60,p255〜259, 1897年
です。また、この日本語訳が
物理学古典古典論文叢書8「電子」東海大学出版会(1969年刊)の3.“外部磁気力によって生じるスペクトル線の2重線と3重線T、U
です。これも解りやすい論文なのでご覧下さい。

 

)実験装置

 最初の実験ではスペクトル線の明瞭な分離は見られずただその広がりが磁場の影響により変化することが解るだけでしたが、ローレンツの助言に従って以下の様な状況で、さらに詳細な観察が行われた。

 Ruhmkorff電磁石に流された電流は蓄電器からのもので27〜35A程度であった。また生じた磁場Hは104[CGSemu]を越えるものであった。ちなみに地球の地磁気の強さは場所により異なるが電磁単位でB=H=0.24〜0.66[CGSemu]程度ですから、地磁気の数万倍程度のかなり強力な磁場をかけたことになる。
 ちなみに電磁単位では磁界の強さHと磁束密度Bは同じ大きさです。また磁束密度104[CGSemu]はMKSA有理化単位系で1テスラ(tesla)に相当します。MKSA有理化単位で測定した地球磁場の磁束密度は0.24×10-4〜0.66×10-4テスラ程度となります。
 このことから解るように、ファラデーの時代(1862年)の貧弱な電源電流・電磁石性能の悪い分光器を用いた実験では発見は難しかったでしょうね。

 

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2.ローレンツ電子論による説明

 ゼーマンはCGS電磁単位で論じているのですが、ここでは、MKSA有理化単位系で説明します。

)方程式の解

 ゼーマンが発見した事柄は、ローレンツが展開した古典的な電子論で完全に説明できる。このことに関してローレンツ自身、文献1.第3章§78で次のように述べている。

・・・近代の見方によれば、光の放出は、たとえばナトリウム焔とか真空管の中の発光気体とかのような可秤量物体の原子に含まれている電荷の振動運動にもとづくとみなされることを、われわれはすでに知っている。これらの電荷の分布とその振動は非常に複雑かもしれないが、一本のスペクトル線の発生を説明するだけならば、非常に簡単な仮説で満足することができる。
 各原子(あるいは分子)は、定まったつり合いの位置を持つ電子を一個ずつ含み、電子は何らかの原因で変位すればただちに、“弾性”力とよぶ力によってつり合いの位置にひきもどされるとする。さらに、その本姓についてはまだほとんどわかっていないが、原子のなかの他の粒子からおよぼされるに違いないこの弾性力は変位に比例するものと考えよう。・・・

 この理論は弾性的に束縛された電子の仮定の上に立ち、電子がその振動と同期的な振動をエーテルの中に強制的に励起すると考える。つまり電子は原子の中の静止位置に、それから遠ざかればその距離に比例する力で静止位置に引き戻されるような力で束縛され、その力はどの方向にのびても同一であると仮定されている。
 今日ではこの描像は簡単すぎることが解っているが、当初発見された典型的なゼーマン効果(“正常ゼーマン効果”と言われる)の説明は旨くいった。

 これは、別稿「質点の二次元運動(放物運動、楕円運動)」2.ですでに説明したが、この様な力の場における電子は復元力の中心の周りの三次元的な円運動(一般的には楕円運動)を行う。
 ここでの、論点は、その様な三次元的な楕円運動をしている電子に外から磁場が加えられたらどのような事が生じるかを考えることです。高校物理で学ぶ様に、磁場中を運動する電荷qにはローレンツ力

が働きます。つまり磁場中を運動する正電荷にはその速度ベクトルから磁場ベクトルへ右ねじを回したときにねじが進む方向(が作る面に垂直)の力が働く。
 今、力の中心点を座標の原点とし、z軸を1.(3)図のA方向に、x軸(B方向)とy軸を磁力線に垂直な方向にとると、ゼーマンの論文中の方程式が得られる。ただし、ここでは電子の質量をme、電荷をqeとしています。またゼーマンの論文ではk2とおかれている比例定数は普通の単振動の方程式と同じようにkと置いています。

右辺の第一項は電荷をその平衡位置に引き戻す弾性力を表している。第二項は磁場によるローレンツ力を表している。
 この式は、ゼーマンも指摘しているように第二項を地球自転に伴うコリオリ力と考えるとフーコー振り子の運動を表す方程式と同じです。

[補足説明1]
 ここで、《B=0の磁場が存在しないとき》にはこれらの方程式は

となります。
 これは別稿「調和振動子(自由振動、強制振動、減衰振動、強制減衰振動)」2.あるいは別稿「質点の二次元運動(放物運動、楕円運動)」2.(3)で説明した“調和振動子”を表す方程式と同じです。

[補足説明2]
 また、《k=0で弾性的な向心力が働かずBのみが作用する場合》には

となります。
 これは別稿「慣性重力波(1926年)とロスビー波(1939年)、そして赤道波(1966年)」2.(2)で説明したコリオリ力が働くときの“慣性振動”を表す方程式と同じです。

 [補足説明1、2]から解るように、上記の方程式の解はある周期で回転する円運動(一般的には楕円運動)となり以下の様に表される。

 実際、これらの解を上記の連立微分方程式に代入すると

が得られるが、回転の角速度ωがこれらの式を満たせばよいのです。
 このときの定数Cx、Cy、α、βは初期条件から定まるのですが、ここでは簡単の為にC=Cyの円運動の解を考える。そうすると上記二次方程式の解として

が得られる。

 ここで、《B=0の場合の解》

である。

 ところで、B≠0の場合の解は上記のω0からの微少な偏差として現れるはずです。そのため

と考えて良いであろう。このことは、後で述べる方法で実際に求められたqe/meの値を代入すれば確かめられる
 実際のところ、今日知られているqe=1.6×10-19[C]やme=9.1×10-31[kg]の値と、ナトリムウD線のω0=2πν=2πc/λD=2×3.14×3.0×108/589×10-9=3.2×1015[rad/s]とB〜1テスラを用いて計算してみると

程度になります。だからこそファラデーは発見できなかったのです。
 この微少量の高次の項を省略すると、《B≠0の場合の解》として

が得られる。
 角速度から振動数へ変換すると

が得られる。

 

)高校生向きの簡単な説明

 前節の結論は高校物理の知識で理解することができる。高校物理で学ぶように向心力(中心からの距離rに比例する)を受けて円運動する物体については以下の関係式が成り立つ。

これは、前節で求めたωの二次方程式と同じです。
 このことから明らかなように、1.(3)の図のz軸正方向から見たときに回転する電子の角速度(角振動数)は磁束密度を加えると(z軸の正方向から見て)反時計回りでは増大し、時計回りでは減少することになる。
 このとき、e<0の場合にそうなるのであって、qe>0の場合には角速度の増減についてその逆のことが生じる

 

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3.観測結果

)分離と偏光

 前章の理論的な考察から期待されるスペクトルが、実際にどのように見えるのか検討してみる。

.Bベクトルの方向から観測する(z軸の正方向から見る)場合 A方向

 z軸の正方向(A方向)から見たとき、z軸に沿った直線振動に関しては磁束密度Bの影響は無くて角速度ω0(振動数ν0)で振動し、z軸方向には放射を出さない
 実際に、その様な解が存在すると事は別稿「質点の二次元運動(放物運動、楕円運動)」2.(1)〜(2)参照。
 また、z軸に沿って振動する荷電粒子がz方向に電磁波を放出しないことに関しては別稿「線型振動子(電気双極子)による電磁波の放出」2.(4)を参照。これはラジオ波のアンテナがアンテナ自身の方向に電波を出さないのと同じです。

 他方、互いに反対方向に回転するxy平面上の二つの円振動は、磁場の影響を受けて角速度がω=ω0±Δω(ν=ν0±Δν)に変化した二つの円形に偏った(円偏光)電磁波を放射する。一つは左周りであり他の一つは右周りです。
 ここで偏りの方向というのは、観測者がベクトルの方向を見たとき(前節の図では紙面の上から紙面を眺める)の偏りと定義する。これは古典的な光学における“左円偏光”“右円偏光”の定義です。近代物理学ではこれとは逆に定義しているので注意されたし。このことに関しては別稿「偏光とは何か」1.(3)2.参照。

 下図はベクトルの方向を眺めたとき、分光器の視野の中でスペクトル光線が分離する様子を示す。

もとのスペクトル線の位置には何も現れない。もとのスペクトル線の位置の左右に、同じ強さで磁気のために振動数の変化した線が現れる。
 このとき、非常に大切なことですが、振動数が増大(波長、周期は減少)する側が“左円偏光”となり、振動数が減少(波長、周期は増大)する側が“右円偏光”となることです。その時、磁場Bを作る電磁石のコイルを流れる電流は左円偏光と同じ向きに正の電流が流れている。
 さらに注意して欲しいのは、上記の結論は回っている電荷が負電荷であるとした場合にそうなることです。正電荷の場合には左右の回転は逆になります。

 つまり、このことからスペクトル発光している荷電粒子は負の電荷を持っていることが証明できることになる。これはゼーマン効果の発見がもたらした一大成果です。
 また、これは、当時様々な研究から知られていた、負の電荷は正のものより大きな易動度を持つと言う一般的な結果に一致しており、このスペクトル分裂の元になっていると考えられる負電荷(電子)は正の電荷よりもかなり小さい事を予想させる
 実際の所、J.J.トムソンの陰極線の電場や磁場による偏向からも陰極線が負電荷であることは解るのですが、ゼーマン効果はそれとは全く別の現象です。ローレンツの電子論は、この負電荷が原子の中で回転運動をしている事を予想させる意味において画期的です。後に出てくるラザフォードの原子モデル(1911年)において中心に存在する核(質量中心)の周りを回転する電子と言う描像が素直に受け入れられていく元になったと思われる。

[補足説明1]
 電子の振動と放射との関係は別稿「線型振動子(電気双極子)による電磁波の放出」2.の議論を根拠としている。この当たりの理論をもう少し進めたのがラーモアです。

[補足説明2]
 実際にスペクトル観測装置にやってくる光が左右のどちらの円偏光かを確かめるためには“1/4波長板”“偏光子”を組み合わせて観測すればよい。その具体的な方法は別稿「偏光とは何か」5.(2)4.参照。
 ゼーマンは最初の論文では1/4波長板の光学軸の方向を間違えて電荷の符号を正とする間違いを犯したが、後の論文で訂正している。

 

.Bベクトルに垂直な方向から観測する(x軸の正方向から見る)場合 B方向

 磁場ベクトルBに垂直なx軸の正方向から見た場合を考える。磁場Bに沿った方向の振動はx軸方向に最も強い放射を出す。このときの振動数には磁場は影響しないので磁場をかけてもかけなくても同じ位置にスペクトル線は現れる。この光の電場Eの方向はz軸方向に振動することになる。
 一方xy平面上を円運動する電子に関しては、x方向の振動成分とy方向の振動成分に分けて考えることができる。x軸方向の振動成分はx方向に電磁波を放出できないので無視できる。考えるべき振動は円運動のy軸方向の成分です。これはに方向の円運動の振動数に対応するν0±Δνの二つのスペクトル線が現れてくる。その振動数の変化量は前項の場合と同じですが、y成分のみの寄与となるので、その強度は少し弱くなる。この場合の光の電場Eの振動方向はy軸方向となる。

 このように、磁場Bに垂直な方向(B方向)からスペクトル線を眺めれば磁場をかけることにより三本に分裂した線(“正常ローレンツ三重線”と呼ばれる)が見られる。
 このとき重要なのは、三本の線の外側の二本は前項のA方向で見られた二重線の分離度と一致することです。さらに、この三本のスペクトル線をニコルプリズムの様な偏光子を通して眺めると、その検光面を回転させると90度回転させるごとに中央のスペクトル線と、その両サイドの分離したスペクトル線が交互に消えたり現れたりすることです。これもゼーマンによって実際に確かめられた。

[補足説明3]
、荷電粒子の運動とそれが放射する電磁波との関係が、H.Hertzの偉大な研究「Maxwell理論による電気的振動の力」によって初めて説明されたのが1889年です。
 H. Hertz, “Die Kra¨fte electrischer Schwingungen, behandelt nach der Maxwell'schen Theorie”,
      Wiede. Ann. 36, p1〜22, 1889年 (D. E. Jones による英語訳論文はこちらを参照
この理論は、原子の秘密を解明する実験で光やX線が関係する現象の解析に様々活用されて、絶大な威力を発揮します。
 しかし、荷電粒子が電磁波を放出するとその運動エネルギーを失って行く事に対する疑問に対しては、まだ何も解っていない時代です。

[補足説明4]
 ゼーマンの論文を読まれれば解るように、最初に行われた観測はここに記したような正確なスペクトルの状況からほど遠いものでした。彼は単一のスペクトル線を使用する代わりに分離していないナトリウムのD線を用いた。
 分離したスペクトル線の成分線ではなく線が磁場を加えたり消したりすると線の幅が変化する事を観察したのです。それでも、上記で説明した新しい基本的な効果が存在していることを示すには充分であった。そして後の実験で、上記の効果が実際に生じることを見事に確かめることができたのです。

[補足説明5]
 実際のところ、ゼーマンがナトリウムのD線を二本にわけて観測できるほどの分解能を初めに持っていなかったのは、幸運でした。というのは、このD線は、単純なローレンツの理論に従わない、いわゆる“異常ゼーマン効果”を示す線であったからです。くわしく現象を説明するためには量子論の完成を待たねば成りません。[文献2.3.4.参照]

 

)e/m

 ゼーマンの実験が今日極めて重要なものであると評価されるのは、スペクトル線の分裂幅からe/m(電子の電荷と質量の比)を求めることができたからです。ゼーマンの論文の記述に従ってe/mを求めてみよう。
 ゼーマンの続編論文によると、磁場をかけたことによるスペクトル線の振動周期の変化ΔTと元々のスペクトル線の振動周期T0の比はΔT/T0=1/17800であった。その時の磁場の強さはCGS電磁単位で22400[CGSemu]であった。これはMKSA有理化単位系で2.24テスラに相当する。
 これらの値を用いると

が得られる。これは今日の正確な値e/m=1.7588×1011C/kgにかなり近い値です。
 この値は、同時期にJ.J.トムソンによって陰極線の電場と磁場による偏向の様子から得られたe/mの値とほぼ一致した。これらの知見は電子の発見に大きく貢献したのですから、ゼーマンとローレンツの仕事は大発見と言って良いでしょう。

[補足説明]
 J.J.Thomsonが陰極線の実験からe/mを求めた論文は “Cathode Rays”, Phil. Mag., (5)44, p293〜316, 1897年 です。その中で報告された値はe/m=0.6〜2×107[CGSemu/g]=0.6〜2×1011[C/kg]と言うものでした。トムソンの値がばらついているのは、陰極線粒子の速度vを測るのに全く異なる二つの方法を用いたからです。一方は電場と磁場を併用する方法、もう一方は陰極線の運ぶ運動エネルギーと電気量を測る方法です。この二つの方法で求めたe/mの値が少し異なったのです。高校物理で紹介されるのは前者の方法です。
 時期的にはゼーマンの報告の方が少し先行しているのですが、これはトムソンの実験に比べると多くの仮説の正当性に依存した間接的な測定値です。e/mの値を求めたものとしては、より直接的な物理現象を用いるトムソンの方法が良く紹介されます。
 トムソンの研究に関しては、ジョージ・P・トムソン著「J.J.トムソン(電子の発見者)」河出書房新社(1969年刊)を読まれることを、高校生諸君に勧めます。これは高校の図書室にきっと所蔵されていると思います。

 

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4.参考文献

 この稿を作るに当たって、以下の文献を参照しました。

  1. H.A.Lorentz著「電子論」東海大学出版会(1973年刊)第3章
    1906年の春にコロンビア大学で行った講義が元になっている。初版は1909年刊、第2版は1915年刊です。
  2. A.Sommerfeld著「原子構造とスペクトル線T(下)」講談社(1973年刊)第6章§4
     これは是非再販して欲しい本です。古書としてもなかなか手に入らず、例え出回っても極めて高価です。古本屋さんは、この本の価値を良くご存じですね。
  3. A.Sommerfeld著「理論物理学講座W 光学」講談社(1969年刊)第V章§21
  4. 荒木源太郎著「原子物理学」培風館(1963年刊)6章§9p129
  5. 広重徹著「物理学史2」培風館(1968年刊)p100〜101
  6. ジョージ・P・トムソン著「J.J.トムソン−電子の発見者−」河出書房(1969年刊)p84〜86
  7. 山本義隆「原子・原子核・原子力」岩波書店(2015年刊)
     §2.4に高校生向きに解りやすく説明されています。これは最近出版された本ですが、人類が野放図に原子力発電に頼ることの危険性を強く警告しており、高校生諸君が読まれることを勧めます。
  8. J.J.Thomson, “Cathode Rays”, Phil. Mag., (5)44, p293〜316, 1897年
     これは、モリス・H・シャモス編著(清水忠雄監訳、大苗敦・清水祐公子訳)「物理学をつくった重要な実験はいかに報告されたか」朝倉書店(2018年刊)から引用した抄訳です。
     全訳は物理学古典論文叢書8「電子」東海大学出版会(1969年刊)の中にあります。
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