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「あびき」の詳細

1.「あびき」の潮位記録

 1979年(昭和54年)3月31日に生じた観測史上最大の「あびき」のデータである。下図は長崎海洋気象台の報告
http://www.jma-net.go.jp/nagasaki/kaiyo/knowledge/abiki/index.html
から引用した。
 この図の中には周期12.42時間の月の運動に伴う潮汐振動も現れているが、長崎湾の長波の伝播速度(v=14m/s程度)とこの周期(T=12.42×3600秒)から求まる共鳴定常波の腹から腹まで(節から節まで)の長さLはL=λ/2=vT/2=約630km程度になり長崎湾の大きさよりもはるかに大きくなる。だからこの潮汐振動は長崎湾が月の運動に共鳴したものではなくて、長崎湾が繋がっている東シナ海が共鳴したもので、長崎湾は潮汐振動に関してはどの場所もほぼ同位相で振動するものと思われる。


 上図の11時〜21時までの10時間=600分間に“あびき”の振動は17.5回程度生じている。その為“あびき”の振動周期は
  600÷17.5≒34
つまり、34分程度であることが解る。

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2.「あびき」を伝える新聞記事

当時の新聞記事から周期が34分程度であった事が読み取れる。参考に当日の天気図も載せておく。

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3.長崎湾の形

新聞記事の写真の稲佐橋は湾奥にある橋である。湾は長さ8km程度、湾口から湾奥までの長さは7km程度である。水深は最も深いところで45mで平均水深は18mである。

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