この付録は、本文「プランクの熱輻射法則(1900年)」の8.(1)4.で注意した、全固有振動数系を含む全体系についてエネルギーの分配確率が最大値をとる場合に成り立つ事柄、すなわち異なる振動数の振動子系の温度が等しくなることを説明するものです。
この事に関して江沢先生が「現代物理学」朝倉書店§8.3 p243〜250でとても解りやすく説明されていますので、そのまま引用しています。特に□中の記述が重要で、これはプランクが本文の4.(5)2.で説明している事柄を分配数Wの議論に焼き直したものです。S=kBlogeWであることに注意されて、その部分と比較しながら読まれると良く理解できます。
これはSを統計(確率)的に導くのではなくて、最初からいきなりdS/dUを導くものです。dS/dUは1/Tそのものなのですから、これからプランクの輻射公式が導かれるのは当然です。
8-3-1
8-3-2
8-3-3
8-3-4