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7.ポリエチレンフィルムで作ったウルトラマン(2004年)

 これは2.で説明したゴジラと同じ発想の企画です。ゴジラで、このやり方の見通しが立っていたので、今度は立像でやってみようということで作ったものです。水稲育苗用のソーラーフィルムとして反射能のある銀色のフィルム(本州太陽シート 王子製紙制 幅2m×長さ50mのもので6,804円)があることがわかったので作ることができた。

(1)制作過程

 型紙として公文出版の「くもんペーパークラフト ウルトラマン」を用いた。それをOHP用のセルにコビーしたものを改良して使用した。
 最初は腹部から上の上半身(胴体、頭部、腕)と下半身に二つの部分を別々に作り、上半身は、高さ4mの柱で支えた下図の様な板の上にのせ、下半身はその板にぶら下げるような形で設置できるだろうという予想で始めた。しかしこの予想は甘すぎた。

 
最初の構想図


袋にして扇風機で膨らませた上部胴体を乗せる板とそれを支える柱

 各パーツの型紙OHP用セルに付けた部品番号と貼り合わせるときに付き合わせる対応部分の印を記入しなが型紙をOHPでフィルムに複写する。下写真は用いたOHP用のセルのすべて。密封された袋状の形になるように改良してある。

 下図は実際に用いたセルの様子。最初のセルは拡大倍率を一定にするために作業の最初に用いる調整用セル。

切り出し係はハサミで切り離し、対応する番号のついた段ボール箱に入れていく。(制作途中の様子)

 下写真はセルの貼り合わせに先立つて全体の形を確かめるために作った模型。この模型とOHP用のセルとを付き合わせて、細部の形と貼り合わせ手順を確認しながら、セロテープでフィルムを貼り合わせていく。

 貼り合わせ係は各段ボール箱から必要なフィルをとりだして貼り合わせていく。後は係ごとに分担して流れ作業で頑張るのみ。クラスで日替わりで交代しながら、毎日5〜6名の人員で約1週間の作業

(2)組み立てと設置

 各部分の貼り合わせが完成した上半身と下半身を完成。体育館に持ち込んで最後の組み立てにはいる。しかし、扇風機の風圧では上半身を安定して設置板の上に留め置くことができず、どうしても腹部に加重がかかり、座屈してしてつぶれてしまう。この部分の強度の見積もりが徹底的に甘かった
 仕方がないので急遽、背後に柱を立てて頭部を上からつり上げる事にした。そして扇風機を当初の予定より1台増やして、上半身2台、下半身1台の計3台にしてなんとか設置することができた。


腰回りの状況図と、上半身をつり下げる柱の様子


つり下げる柱と送風機の写真


上半身への送風の様子


下半身への送風の様子

(3)完成写真

 生徒は課外クラブの夏休みの活動をやりながら、暇を見つけては参加して、暑い中を一生懸命作っていました。何とか当初の予定に沿って完成できて良かった。

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